わが町のたからもの「さいと焼き」


↑さいと焼きの様子(玉庭・ふるさと総合センターおもいで館)

さいと焼き

 さいと焼きは小正月の夜におこなわれる火祭りの行事で、「やははえろ」や「どんど焼き」とも呼ばれています。1月14日または15日に、役目を終えた正月飾りや古いお札などを集め、稲わらや茅などで塔状に囲って燃やし、「やははえろー」のかけ声とともに無病息災や五穀豊穣を願います。「やははえろ」には「弥(いや)栄えろ」(いよいよ栄えろ)や「家(や)は栄えろ」といった意味が込められているといわれています。
さいと焼きの起源として考えられるのは、平安時代から宮中でおこなわれていた左義長(さぎちょう)(三毬杖)で、これが民間に伝わり、サエ(塞)の神─境界を守る道祖神の祭としておこなわれるようになったものとされています。
 町内には「さいと焼きの火で焼いた餅を食べると災難に遭わない、病気にならない」「書初めの紙を燃やし、その炎が高く上がると字が上達する」といった言い伝えがあります。また、この日の夕食は食べ残さないことが良しとされ、残すとその年の稲の仕事が遅れるともいわれていました。
 昔は、家庭ごとにおこなうこともあったといいますが、現在は主に自治会単位で、小正月近くの土日におこなわれることが多くなりました。

2021年1月15日発行 町報かわにし1月号掲載

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