わが町のたからもの「冬至かぼちゃ」


↑冬至に食べられている小豆かぼちゃ

冬至かぼちゃ

毎年12月22日頃は、二十四節気のひとつ「冬至」です。北半球では太陽の南中高度が一年のうち最も低くなるため、昼が最も短くなる日といわれます。この日には、全国的にかぼちゃを食べる「冬至かぼちゃ」の風習がみられます。本町を含む一部の地方では、かぼちゃと小豆を一緒に煮ることから「小豆かぼちゃ」とも呼ばれます。
町内の旧家や各地区の年中行事の記録には、干しておいた茄子の木を燃やし、その火で小豆かぼちゃを煮て食べること、その火にあたると風邪をひかない、災難除けになるといったことが共通してみられます。ほかに、中風(ちゅうぶう)(脳の病気などが原因で身体に麻痺が残ること)にならない、夏病みしない、長生きする、小遣いに不自由しないといった言い伝えまであるようです。
冬至は「一陽来復」とも称され、この日を境に太陽が生まれ変わり、陽気が強まっていくと考えられてきました。かぼちゃの別称「南瓜(なんきん)」は「ん」が2つつくことから運盛りの野菜といわれ、縁起をかつぐ意味で食べるようになったといいます。
新鮮な野菜が少なくなるこの時期に、長期保存がきく栄養価の高いかぼちゃを食べることで体力をつけ、新年を迎える準備しようという先人の知恵も感じられる風習です。

2021年12月15日発行 町報かわにし12月号掲載

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