わが町のたからもの「諏訪神社 商宮律」


↑巡行途中の南区と北区の屋台(やまがた里の暮らし推進機構提供)

諏訪神社 商宮律

商宮律は、毎年8月26日、諏訪神社(大字上小松)祭礼前夜の神輿渡御に従う囃子屋台として伝承されてきたものです。上小松の西区、南区、北区からそれぞれ1台ずつ、太鼓を打つ裃姿の小学生と笛方を乗せた屋台が出て、上小松地内を巡行します。
「しゃぎり」は本来、笛や太鼓などの鳴り物や、それらによるお囃子のことを指しますが、小松では囃子屋台そのものを指すこともあります。「商宮律」の文字には商人の町らしく、商売繁盛の意味が込められているといわれています。
元治元(1864)年、諏訪神社の氏子一同が、当時流行したコレラの伏滅を願って大鳥居を建て直し、祭礼を賑やかにするためお囃子を始めたことが商宮律の起源と伝えられています。大工の棟梁が京都へ赴き、手本とする屋台の寸法を指や手のひらで測って見取り図を作成したといわれ、京都から囃子方を招いて習い、翌年の秋の大祭から巡行するようになりました。
現在の屋台は高さ約510センチメートル、幅約242センチメートル、長さ約320センチメートルありますが、電線がひかれる以前は6メートルもの高さがあったといいます。なお、現在西区の屋台の大規模修繕がおこなわれており、来年には一層凛々しい姿を見ることができそうです。

2021年8月15日発行 町報かわにし8月号掲載

PAGE TOP